「取引先への英文メール、Google翻訳だけで本当に大丈夫かな……」と不安になったことはありませんか。筆者は英検準1級を取得してからも、ビジネスメールの文法チェックだけは長年市販の辞書と首っ引きでやっていました。ところが最近のAIライティングアプリは、単なる誤字脱字チェックを超えて「ネイティブらしい言い回し」まで提案してくれるレベルに進化しています。今回は実務で使われることの多い3つのアプリGrammarly・DeepL Write・ChatGPTを、実際にビジネスメールの文章を入力して比較してみました。
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比較する3つのアプリの特徴
Grammarly:文法チェックの老舗、提案の根拠が明確
Grammarlyは英文ライティングチェックの定番アプリで、ブラウザ拡張機能やWord・Outlookアドインとして使えるのが強みです。無料プランでも基本的な文法・スペルミスの検出は可能ですが、「カジュアルすぎる表現をビジネス向けに直す」といった文体調整機能はPro以上が必要です。2026年10月現在、Proプランは年払いで月12ドル(年間144ドルを一括払い)、月払いだと月30ドルとなっています。筆者が実際に"I want to ask about the deadline."という文を入力すると、"I would like to inquire about the deadline."というよりフォーマルな表現への変更が提案されました。理由も一緒に表示されるので、「なぜ直すべきか」を学びながら使える点が社会人学習者にはありがたいところです。
DeepL Write:翻訳エンジンの強みを活かしたシンプルな文章改善
DeepL Writeは、高精度翻訳で知られるDeepL社が提供する英文ライティング支援ツールです。無料プランでも月50,000文字まで利用でき、ちょっとした英文メールの見直しなら十分な容量です。本格的に使うならDeepL Pro(Individualプラン、年払いで月8.74ドル程度)に、Write Pro機能を追加(月7.49ドル追加、Business以上は標準搭載)する形になります。Grammarlyと違って「なぜ直したか」の詳しい説明は少ないですが、直訳調だった文章が驚くほど自然な英文に仕上がるのが特徴です。社内資料を日本語で書いてから英訳し、その英文をDeepL Writeでさらに整える、という2段階の使い方をしている同僚もいます。
ChatGPT:文脈理解とカスタマイズ性が圧倒的
ChatGPT(2026年10月時点でFreeプラン、月8ドルのGo、月20ドルのPlus、月200ドルのProなど複数プランが存在)は単純な文法チェッカーではありませんが、プロンプトの工夫次第で最も柔軟な添削ツールになります。例えば「以下のメールをフォーマルかつ簡潔に、クライアント向けに書き直してください」と指示すれば、文脈に合わせた複数パターンの提案を返してくれます。筆者が試したところ、取引先へのお詫びメールの文面を3パターン(かたい・標準・やわらかい)で出し分けてくれたのが印象的でした。ただし無料プランは利用回数に制限があり、業務で毎日使うならPlus以上の検討が必要です。
目的別の使い分け:筆者のおすすめ
3つのアプリを実務で使い分けるなら、次のような基準がおすすめです。
- 文法・スペルの正確さを最優先するなら → Grammarly(指摘の根拠が明確で学習効果が高い)
- 手早く自然な英文に整えたいなら → DeepL Write(無料枠が大きく、翻訳との相性が良い)
- トーンや構成まで含めて書き直したいなら → ChatGPT(プロンプト次第で何度でも書き直せる)
実務で役立つ「添削されやすい」表現リスト
筆者がこの3アプリで繰り返し指摘を受けた、日本人がやりがちな英文メール表現をまとめました。
- × "Please check it." → ▶ "Could you please review it at your convenience?"(唐突な依頼を柔らかく)
- × "I think maybe it is wrong." → ▶ "I believe there may be an error."(自信のなさが伝わりすぎる表現の改善)
- × "Thank you for your cooperation." (多用注意) → ▶ "I appreciate your support on this matter."(定型句のバリエーション)
- × "As I said before," → ▶ "As previously mentioned,"(口頭的な表現をビジネス文書向けに)
使う上での注意点:情報の入力には要注意
便利な一方で、取引先名・契約金額・個人情報などが含まれる文章をそのままAIツールに貼り付けるのは避けましょう。多くの企業ではセキュリティポリシーでクラウドAIツールへの機密情報入力を禁止しています。筆者の職場でも、顧客名などは「A社」「B氏」のように置き換えてから添削ツールにかける運用にしています。無料で使える範囲も各アプリで変わるため、まずは無料プランで自分の業務にどれが合うか試してから、有料プランを検討するのが失敗しないコツです。
まとめ
Grammarly・DeepL Write・ChatGPTは、それぞれ得意分野が異なります。「正確な文法指摘」を求めるならGrammarly、「とにかく自然な英文に整えたい」ならDeepL Write、「文脈やトーンまで相談したい」ならChatGPT、というように目的で選ぶのが遠回りしないコツです。筆者自身は普段のメールはDeepL Writeでさっと整え、重要な契約関連の文書だけGrammarlyでダブルチェックする、という使い分けをしています。ぜひ自分の業務スタイルに合ったツールを見つけてみてください。
